【コラム】RAKU(ラクー)その魅力に迫る!!

2018年12月23日

【RAKUとは】

RAKUとはもともとは日本で作成された茶碗の技法で、それが海外に伝わりRAKUという焼き物の技法名となりました。
海外での焼き方は、2000度にもなる窯で焼かれた後、砂と木のチップの上に焼いた物が置かれます。
その熱により自然に木のチップが燃えることによって焼いた物が再び炎に包まれます。
その炎こそ、RAKUのユニークなグリッターカラーを作り出したり、貫入と呼ばれるヒビのような柄を作り出すための大切な元素なのです。
全て手作業による工程により、すべてハンドメイドで丁寧に作られています。

RAKUの特徴のひとつに光沢のあるラメのような金属色が挙げられます。
それは釉薬に銅が多く使われているからなのですが、銅鉱山の二次鉱物として発見されるターコイズやクリソコラのようにこのRAKUも銅の酸化による美しいブルーが見られます。(カイヤナイトを釉薬に使ったりもするそうです。)
また、長石を多く使った際に見られるガラス光沢の白地に黒い「貫入」と呼ばれるひびは、白いターコイズ「ホワイトバッファロー」のようにも見えます。
ネイティブアメリカン(ラコタ族)の神話ではホワイトバッファローウーマンと呼ばれる神の化身が彼らに祈りと儀式と聖なるパイプを授けたとされています。

日本の楽焼が海を渡り、ネイティブアメリカンの精神世界観と融合し、RAKUとなりました。

【守護動物を見つけよう】

ネイティブアメリカンは、トーテムアニマルといって、動物そのものに意味を持たせ、守護動物として崇めています。
ズニ族は天然石に動物を彫刻してお守りにするフェティッシュというものがあります。RAKUではこのフェティッシュを焼き物で表現しています。
・馬 自由
・熊 強さ
・カラス 勇敢さ
・亀 繁栄
・ココペリ 豊穣
などです。

自分にぴったりの守護動物を見つけてみてください。

【楽焼とは】

天正9年、千利休の指導によって瓦職人だった尾張の長次郎が洛中にある聚楽第を建設するための土を使って焼いたのが始まりで、秀吉によって「楽」の字の印を下賜され屋号としました。
秀吉の時代に京で始まった楽焼は、真っ黒な黒楽茶碗が有名ですが、それは秀吉と利休の確執にも重要な役割を持ちました。
現在もまだ楽家は代々続いており、15代目の楽吉左衛門が伝統を守っています。

楽焼が生まれた時代背景には、信長から秀吉の時代にかけての安土桃山時代で、この頃は茶の湯が嗜みとされ、様々な焼き物が流行していたのですが、楽焼の元は明から伝来した”軟質施釉陶器”で普通の陶器、磁器に比べて低温(7〜800℃)、短時間で焼成、鉄、銅系の色釉を掛けて作られました。
 

【五大元素の賜物】

RAKUは五大元素の賜物で、空、風、火、水、地の全ての融合です。

地=土
焼き物で一番大切なものは土であり、これがないとベースが出来ません。焼き物の基本が粘土です。


水の分量(含水量)によって粘土の性質が変わってきて、作品の風合いがかなり違ってきます。


窯に入れ、火により焼いて形成します。


形成した後、焼く前には陰干しし、空気に触れさせて乾燥させます。
焼いた後も空気に触れさせながらゆっくりと冷ましていきます。

空=エーテル
エーテルの語源は「輝くもの」。エーテルには輝く場そのものの意味もありますが、職人の魂が入り、元は土でしか無かったものが、他の元素の力と融合し、新しい「物」として生まれ変わり、輝き始めます。
そしてRAKUは、金属的な色がキラキラと輝いているのが特徴の焼き物です。

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