【コラム】ヴェーサーカの満月

2019年5月19日

2019年5月19日の満月は、ウエサク(ヴェーサーカ)の満月です。

ヴェーサーカ(パーリ語;サンスクリット語ではヴァイシャーカ)は、ネパール、シンガポール、ベトナム、タイ、カンボジア、スリランカ、ミャンマー、バングラデシュ、インドネシア、インドなどの南アジア、東南アジアの仏教徒による伝統的な年間行事です。
仏陀の降誕日とされています。
ヴェーサーカの正確な日にちは、各国の伝統的な太陰暦によって変化します。
テーラワーダ(上座部仏教)の国々では、満月のウポーサタ日(仏教徒の安息日;不浄な心を清める日)に行われます。
中国のヴェーサーカ日は、中国の太陰暦における第4月の8日目に行われます。
西洋のグレゴリオ暦では、年によって異なりますが、毎年4月か5月に行われます。日本では4月8日に花祭りがあります。

帰依者たちは、殺生をしないよう、この日は精進料理(ベジタリアン・フード)を摂ることが勧められています。
特にスリランカなどのいくつかの国では、ヴェーサーカを祝するための2日間は、酒屋や食肉処理施設は、閉店するように政府の法令によって定められているのです。
また、意に反して捕らわれていたおびただしい数の鳥、昆虫、動物が自由の象徴として放たれます。
敬虔な仏教徒の中には、簡素な白装束をまとい、八正道に対する新たな決意を胸に、一日中寺院で過ごす人もいるそうです。

今回の満月は、占星術的には「蠍座の満月」です。

「(精神的・肉体的な)他者との深いつながり、絆」「変容・生まれ変わり」「支配」「継続力」「秘密やタブー」……etc.
というワードに象徴される蠍座で満月を迎えます。

心の奥底からの変容や、他者との深い絆・恋愛関係などに、深い変化や改革のエネルギーが注がれるでしょう。
 また、物ごとにじっくり取り組む力や、粘り強く結果を出すことなどに関しても、よりよい変化を望めるときとなります。

この時期、私たちの世界においてあらわれることには、とても大きな計らいに基づいたシステムが作用しているようです。
この影響は牡牛座新月(5月5日)あたりから何やら濃くなっていて、この満月あたりが最も濃いようです。
もしもこの時期、印象深い何かが起こるのだとしたら、それはあなたがより大きな計らいに支えられているから生じているのでしょう。
つまりこの時期の経験には、もっと大きな意味(人生の意味や意義に関する何か)が含まれていると思われるのです。
「今、私は本当は何をどのように経験しているのか」という「まなざし」を意識しながら数日過ごすようにして下さい。

この時期、あなたの内側から「(もしも何の心配も要らないのだとしたら)私はこれがしたい」という答えが自然と生まれやすいと思います。
案外シンプルな答えです。
しかし今のあなたにはしっくりくるものがあるでしょう。ぜひそうして下さい。